5日に敦賀湾でミニボートが転覆し、高校生3人が海に転落した海難があり、福井県敦賀市櫛川の会社員伊藤和也さん(37)が3人を救助した。敦賀海上保安部は17日、伊藤さんに感謝状を贈った。
敦賀海保と伊藤さんによると、5日午後3時45分ごろ、敦賀市の井の口川河口から北東に約300メートル沖合で、市内在住の高校3年男子生徒3人が乗ったアルミ製のミニボート(長さ3メートル、電気モーター付き)が転覆したと目撃者から通報があった。伊藤さんは、釣りの帰りに現場近くをプレジャーボートで航行。漂流するミニボートにしがみついた3人を見つけ、一人ずつ引き上げた。
17日、敦賀市港町の敦賀海保で秋好晋部長から感謝状を受け取った伊藤さんは「3人は救命胴衣を着用しておらず、危ない状態だったので必死に助けた。一人は震えて動けない状態だった」と振り返った。海難救助は初めてだったが、迅速かつ冷静に対応。手持ちの救命胴衣を3人に着せ、井の口川河口に戻った。
3人は釣りをしていて、海底に引っ掛かったいかりを無理やり引き上げた際、いかりを結ぶロープが切れた反動で転覆したといい、「助かった」「ありがとうございました」と話したという。
免許の要らないミニボートは、それこそ小学生が乗っても、別に法にふれるわけではないが、だからこそ普通以上に海や船に関する知識や技術(シーマンシップ)が必要になることをほとんどの人が知らない。船はちいさいほど不安定で危険性が高くなる乗り物なのに……。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/34749.html
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