陸から海へ進化の中、クジラの嗅覚や味覚退化 京大など[#takaue55]

AS20150402004694_commLクジラの祖先とされるバキケトゥスの化石

クジラは陸から海に生活の場を移す進化の途中で、嗅覚(きゅうかく)と味覚を大幅に失ったとみられることが、京都大などのグループの研究でわかった。クジラは体の形だけでなく、感覚能力も水中生活に不要なものは変化していったと示唆される。

 クジラはカバやウシと共通の祖先を持ち、陸上で生活していた。今は、マッコウクジラなど歯を持つ「ハクジラ」と、ミンククジラといったヒゲでプランクトンをこし取って食べる「ヒゲクジラ」がいる。両者は4千万年近く前にわかれたとされる。

 ハクジラは嗅覚がなく、ヒゲクジラは非常に退化している。ただ嗅覚の神経が残っており、どんなにおいがかげるのかはよくわかっていない。また、味覚はどちらのクジラも持っているのか不明だった。

 グループは、ヒゲクジラの体を調べ、嗅覚の情報を処理する頭部の「嗅球」と呼ばれる組織が一部欠けていることを発見。さらに、まだ陸上生活だったクジラの祖先、パキケトゥス(化石の年代は約4500万年前)と、水中生活が中心になったレミングトノケトゥスの約4千万年前の化石で、嗅球があった部分を顕微鏡やCTスキャンなどで詳細に観察した。すると、前者では嗅球が完全な形だったとみられる一方、後者はヒゲクジラと同じように一部欠けていた。

 ヒゲクジラの嗅球は、別の研究グループが以前作った遺伝子変異マウスの嗅球とよく似ていることも発見。このマウスで嗅球の機能を調べたところ、本来は嫌がるネコなどの天敵の臭いや腐敗臭が平気だった。

 クジラを調べた岸田拓士・京大特定助教は「クジラは頭頂部にある鼻が口と直接つながっていないので、食べられるものかどうか臭いで判断できない。サメなどの天敵の存在も臭いではわからないので、このマウスと同じような嗅覚に退化した可能性がある」と話す。

 グループはさらに、複数種のクジラと、マウスやウシなどの遺伝情報を比較。ヒゲクジラもハクジラも、甘み、うまみ、苦みの味覚情報の伝達を担う分子の遺伝子に同じ変異があり、機能しなくなっていた。

 クジラをめぐっては最近、海に投棄されたプラスチックなどのゴミを食べて死亡する事例が相次ぐ。岸田さんは「のみ込んでいいものか臭いや味で判断できないことも影響しているのかもしれない」と話す。成果は日本動物学会誌ズーロジカル・レターズに発表した。(阿部彰芳)

(4月3日 朝日新聞デジタル)

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015e059df224f691e0ba47a5aff195dd373199be68クジラはカバやウシと共通の祖先を持っていることさえ知らなかったUでした。我々人間は嗅覚があるといっても、いやな人間、ウマが合わない人の匂いを嗅ぎ分けられるわけじゃないので、大して進化していない。

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